自動修復を準備していますで停止する原因と処方箋

この自動修復は、自分で自分を直すメンテナンス機能です。Windows10、8 が起動に失敗したときに自動的にメンテナンスがはじまり、そのトラブルを直します。そんな自動修復のメンテナンス作業が途中で停止してしまう原因は大きく分けて 3 パターンにわかれます。
- パソコン部品のエラー
- パソコン部品の故障
- 自動修復プログラムのエラー
パソコン部品のエラー
もしパソコンの部品が誤作動し、フリーズしてしまうなら、ソフトウェアは正常に動作できません。Windows は正常に起動できないですし、自動修復などのメンテナンスのプログラムも正常に動きません。
ちなみに、部品故障の影響による誤作動ではなく、たとえば、放電で誤作動がリセットされるような一時的なパソコン部品のエラーもあります。部品故障ではないため交換は不要です。エラーをリセットしたり予防する作業を行っていきます。
処方箋は、パソコン内の掃除、増設部品の取り外し、回復ドライブからの「UEFI ファームウェアの設定」になります。
パソコン内の掃除 はコンセントから外して行いますので放電による一時的なエラーのリセットになり、熱暴走の予防にも効果があります。それと掃除するために周辺機器を外します。もしトラブルの原因が周辺機器にあった場合にそのトラブルをブロックします。
増設部品の取り外し は、自分でパソコンを増設(改造)している場合は、増設部品の相性問題で誤作動トラブルが起きることもあります。特にメモリーという部品はたまにケンカするみたいな一時的にトラブルを起こすこともありまして増設したメモリーを取り出してください。
回復ドライブからの「UEFI ファームウェアの設定」 にある Secure Boot は起動時のセキュリティチェックですが、誤検出が理由でエラーを起こしていることもあります。Secure Boot をオフにして誤検出の有無をチェックしてください。
パソコン部品の故障
自動修復でトラブルが直らないことがあったとしても、メンテナンスすらはじまらないというのはかなり異常な話だったりします。パソコンの部品が故障してその影響で自動修復のメンテナンス作業が停止している可能性もあります。ここでは回復ドライブを使ってメンテナンスを行いますが、回復ドライブでのメンテナンスでもフリーズしたりエラーが起きるなどで作業ができない場合は、部品の故障を疑ってみてください。
ちなみに、回復ドライブは Windows のメンテナンスツールです。正常に起動するパソコンで作成して、トラブルが起きているパソコンをメンテナンスすることができます。回復ドライブにエラーはなく正常ですので、きちんとメンテナンスできます。そのため、回復ドライブでもメンテナンス作業が途中で停止するときは、ソフトウェアの問題ではなく、部品に問題があることが切り分けできます。
自動修復プログラムのエラー
Windows が起動に失敗すると、自分でそのトラブルを直すために自動修復をスタートします。すでに何かしらのトラブルが起きていまして、その影響で自動修復も一緒にトラブルが起きてエラーになっていることがあります。自動修復のプログラムにエラーがあればメンテナンス作業途中で停止してしまう可能性もあります。
ちなみに、Windows7 から、Windows に起動トラブルが発生すると自分で自分を直してくれる「自動修復(スタートアップ修復)」が搭載されました。Windows10、8 にはその進化版が搭載されています。ただ Windows7 の時代から、Windows 起動トラブルと一緒にこのメンテナンス機能も壊れていたなんてケースもあったりします。実はこの現象、そんなに珍しい話ではありません。
そして Windows7 であれば DVD 版の自動修復(スタートアップ修復)を作成しトラブルを直すことができました。こちらはプログラムが壊れていないため無事修復が進みます。ちなみに右のリンクは、スタートアップ修復が終わらないものの、Windows DVD から修復に成功した事例です( 「スタートアップ修復が終了しない」の起動修復 Sony Vaio)。当社の実績ブログが開きます。
Windows10 は回復ドライブを使ってメンテナンスします。処方箋は回復ドライブ収録の「 スタートアップ修復 」、「 更新プログラムのアンインストール 」、「 システムの復元 」の順にメンテナンスしてください。なお、システムの復元はデメリットもある機能のため直すつもりで悪化することもあります。システムの復元は、メンテナンスの最終手段で行うという順番も大切です。システムの復元で誤解のないよう システムの復元を実行する前に知ってほしい 10 のこと こちらもご確認いただければと思います。それともしイメージバックアップがある場合は「 イメージでシステムを回復 」も解決方法になります。

7 つの修復方法はパソコンの掃除から順に進めてください。その根拠ですが、パソコンの部品が誤作動している場合はソフトウェアが正常に動かないためメンテナンスできません。パソコンの掃除や増設部品の取り外しを行って、パソコン部品のエラーを解消しておく必要があります。
掃除などを行っても自動修復が途中で停止する場合は、正常に起動するパソコンで回復ドライブを作成してエラーの起きているパソコンでメンテナンスしてください。
もし回復ドライブでも停止したりエラーが起きることがあれば部品故障の可能性大です。部品が故障している場合は、作業することで悪化させてしまいデータを壊してしまう恐れもあります。データが重要な場合は注意深く見守ることがポイントになります。
回復ドライブで無事メンテナンスがスタートできれば、自動修復プログラムのエラーだったことが切り分けできます。スタートアップ修復から順に作業を進めて Windows をメンテナンスしてください。
「自動修復を準備しています」で停止して Windows10 が起動しないときの 7 つの修復方法(動画)
実際に作業されるときは動画を見ながらのほうがわかりやすいかと思いましてここでレポートしている手順を動画で作りました。もちろん、このトラブルの概要などもすべてレポートしております。こちらの動画は合計で 14 分 30 秒あります。
この作業では回復ドライブを使います。回復ドライブの作り方、回復ドライブからの起動方法 でご確認ください。
各対処法の YouTube 動画をピンポイントで確認される場合は以下のリンクからどうぞ!
自動修復が停止するその原因と解決策の補足です!
7 つの対処法について、なぜその作業が必要なのか?理由を把握していないと勘違いしてしまう可能性もあります。直せたトラブルが直らないなんてことがあるかもしれませんので、具体的な手順ではなく、その理由のような補足の動画になります!こちらの動画は合計で 5 分 16 秒あります。
「自動修復を準備しています」で停止して Windows10 が起動しないときの 7 つの修復方法
もしパソコン部品のエラーで自動修復が停止してしまう場合は、パソコン部品のエラーを直さない限り、メンテナンスもできません。パソコン内の掃除などを先に行い、パソコン部品にエラーがない状態にしてから、回復ドライブで Windows をメンテナンスしていきます。
Windows10 ベースで書いております。Windows8 では使えない機能もありますが、使えるメニューの作業方法は同じです。この作業には、回復ドライブが必要になります。すべてを作業する場合は最大で24時間(通常は2時間くらい)かかります。
作業内容は YouTube 動画と同じです。YouTube 動画は詳細になりまして、こちらはナナメ読みと言いましょうか、パパっとご確認いただけるように 7 つの対処法の手順をまとめてみました。パソコン内の掃除からスタートしていただければと思います。回復ドライブでのメンテナンスでもフリーズしたりエラーがでる場合は部品故障の可能性もあります。こちらはよくよくご注意いただければと思います。
パソコン内の掃除

パソコン内のホコリを取り除いてください。
パソコン部品は熱に弱いため、内部の熱を外に放出しています。熱で壊れることはありませんが、フリーズや誤作動の原因になります(正常に動作できなくなります)。もしパソコンが起動しないときに掃除をされる場合はホコリの除去がポイントになります。
重要なのは、CPU ファン周りです。フリーズや誤作動の原因になります。ピンセットやエアダスターなどを使い、ホコリの目詰まりを改善してください。念のため、空気の流れの要になります吸気口のホコリも取り除いてください。
作業するときは感電防止のためコンセントから外してください。ノートパソコンはバッテリーも外してください。電源から外して掃除をすることで、放電も兼ねられます。
この対処法の詳細ページは、パソコンの掃除 からご確認ください。
増設部品の取り外し

パソコン購入後に増設しているメモリやハードディスクがある場合は取り外してください。
よくあるのはメモリの増設です。購入時から接続されていた既存メモリと自分で取り付けた増設メモリがある場合は、増設メモリを取り外して既存メモリだけにしてください。相性問題で不安定になり、フリーズの原因になることもあります。
また増設ハードディスクの故障の影響で、Windows が起動できないというトラブルもあります。自分で取り付けた増設ハードディスクがある場合は取り外してください。
回復ドライブからの「UEFI ファームウェアの設定」

回復ドライブの UEFI ファームウェアの設定から、Secure Boot の設定を Disabled にしてください。再起動しても改善しない場合は、次に Load Defult や Factory Reset を行って設定をリセットしてください。
UEFIファームウェアの設定とは、Windows の設定ではなく、パソコン本体の設定になります。Secure Boot は起動時のセキュリティチェックでして、誤検出が理由でエラーを起こしていることもあり、この設定だけで無事起動したという事例もあります。
再起動しても改善しない場合は、次に Load Defult や Factory Reset を行って UEFI ファームウェアの設定をリセットしてください。特にデスクトップパソコンは増設といった改造ができるため、UEFI ファームウェアの設定のオプション項目が多いです。昔からこの設定が変わってしまうというトラブルがあり、設定のリセットは昔からの定石です。
回復ドライブは USB メモリで作成した Windows のメンテナンスツールです。トラブルが起きているパソコンで作成することはできないため、たとえば職場内や家族の正常なパソコンで作成し、トラブルの起きているパソコンで使います。
起動に 3 回失敗したときに始まる「自動修復を準備しています」画面で停止してしまうトラブルでも、正常なパソコンで作成した回復ドライブなら間違いなくメンテナンスが行えます。*回復ドライブが起動しない場合は、パソコン部品が故障している可能性があります。
もし UEFI ファームウェアの設定画面に移ってからの操作方法がわからないときは、パソコンメーカーさんに Secure Boot を無効にする方法や、設定をリセットする方法を電話でご確認ください。
この対処法の詳細ページは、Windows が起動しないときの回復ドライブの作り方です!、回復ドライブからのUEFIファームウェアの設定方法です! からご確認ください。
回復ドライブからの「スタートアップ修復」

回復ドライブから起動して「スタートアップ修復」でメンテナンスしてください。
回復ドライブの「スタートアップ修復」は、「自動修復を準備しています」と同じ機能です。もちろん、正常なパソコンで作成した回復ドライブの「スタートアップ修復」でしたら、停止することがありません。
この対処法の詳細ページは、回復ドライブからスタートアップ修復を実行する手順です! からご確認ください。
回復ドライブから「更新プログラムのアンインストール」

回復ドライブの「更新プログラムのアンインストール」から Windows アップデート前の状態に戻してください。
Windows の起動トラブルで一番多いのが Windows アップデートがらみです。そんな Windows アップデートのトラブル解決策として、更新プログラムのアンインストール機能が Windows10 から搭載されました。
更新プログラムのアンインストールには「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」、「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」の 2 つのメニューがあります。品質更新は毎月配信される Windows Update です。機能更新はメジャーアップデートと呼ばれる Windows10 のバージョンアップです。
直近に行ったアップデートがどちらなのか不明な場合は、まずは「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」をお試しください。もし再起動して改善していない場合は、次に「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」をお試しください。
この作業で改善した場合は、次回の Windows アップデートで再びトラブルが起きる可能性も残ります。あくまでも Windows アップデート前に戻しただけです。もし解決したら、写真などのデータのバックアップを行ったり、 WEB サービスのパスワードやアプリのライセンスを控えたりして様子見してください。再発するようであればその時は初期化するしかないでしょう。
この対処法の詳細ページは、回復ドライブから「更新プログラムのアンインストール」 からご確認ください。
回復ドライブからの「システムの復元」

回復ドライブの「システムの復元」から Windows 起動トラブル前の状態に戻せるかお試しください。
「システムの復元」は Windows システムのバックアップであり、Windows にエラーが起きる前の正常な状態に戻すことができます。 若い日付の復元ポイントからお試しください。
なお、システムの復元は Windows の完全なバックアップではないため、メンテナンスするつもりで悪化してしまうこともあるとても難しい機能です。誤解が生じないようぜひ システムの復元を実行する前に知ってほしい 10 のこと こちらもご確認いただければと思います。
回復ドライブからの「イメージでシステムを回復」

回復ドライブから起動いて「イメージでシステムを回復」をお試しください。
イメージでシステムを回復はパソコンの使用者が設定しない限り、「システムの復元」のように自動的にバックアップされていません。
注意点としましては、Windowsだけではなく、データもアプリも設定もすべてがバックアップ時の状態に戻ります。
ちなみに、イメージでシステムを回復は、Windows Vista の後期から搭載されました。すべてがバックアップに戻りますのでかなり強力ではあるものの取り扱いが難しい機能でもあります。事前にバックアップを作るだけではなく、バックアップから戻す予行演習もしていないと失敗することがあります。強力なツールですが難易度が高く、上級者向けといえそうです。
もし予行演習などで「イメージでシステムを回復」ができることを確認していたのにトラブル時にうまくいかない……失敗してしまう場合は部品故障の可能性大です。
自動修復で停止するトラブルでよくあるご質問FAQ
ディスクのエラーを確認しています、で停止します。
ディスクのエラーは、ハードディスクの故障という意味ではありません。1 時間くらいはお待ちいただければと思います。3 時間を超える場合は異常です。
PC を診断中、で停止します。
PC を診断中の上にクルクルが回っていますが回転が止まっていたり、クルクルが表示されずにフリーズしている場合は掃除(放電)や増設部品の取り外しを行ってから回復ドライブでメンテナンスしてください。クルクルが回り続けている場合ですが、通常は10分かからないです。
自動修復の途中で強制終了しても良いですか?
もし自動修復がはじまって 3 時間を超えている場合は、自動修復が終わっているものの画面の表示だけが止まっている可能性もあります。3 時間を超えている場合は、強制終了しても問題ないと思います。60分程度の場合は、再起動してもまた自動修復がはじまるはずですので、強制終了はオススメしません。
自動修復を準備していますの次に黒い画面になり進みません。
自動修復を準備していますの次に PC を診断中などメッセージが変化しますが、その切り替わり時に黒い画面で停止することもあります。この場合も掃除(放電)や増設部品の取り外しを行ってから回復ドライブでメンテナンスしてください。